インドの紙幣をよく見ると、裏面の左側にたくさんの言語で金額が書かれていることに気づきます。実はこれは、インドという国が世界でも稀に見る多言語国家であることを象徴するデザインです。
この記事では、「なぜ17言語なのか」「どの言語が書かれているのか」「どうやって使い分けられているのか」など、インド紙幣の言語に込められた背景をわかりやすく解説します。
インド紙幣の表と裏には以下のように言語が使われています:
**ヒンディー語(Devanagari文字)**で「₹金額」
英語で「Rupees(ルピー)」の金額
左側の「Language Panel(言語パネル)」に、15の言語で金額を表示
インドの紙幣の裏面には、以下の15言語で金額が記載されています
Assamese(アッサム語)
Bengali(ベンガル語)
Gujarati(グジャラート語)
Kannada(カンナダ語)
Kashmiri(カシミール語)
Konkani(コンカニ語)
Malayalam(マラヤーラム語)
Marathi(マラーティー語)
Nepali(ネパール語)
Oriya / Odia(オリヤー語)
Punjabi(パンジャーブ語)
Sanskrit(サンスクリット語)
Tamil(タミル語)
Telugu(テルグ語)
Urdu(ウルドゥー語)
インド憲法の「第8附表」には22の認定言語が登録されています。
しかし、紙幣に記載されているのはそのうち17言語のみです。これは主に以下の理由によると考えられます:
紙幣のデザイン上の制限(スペースの都合)
一部言語の利用者数や地域的分布を考慮した選定
印刷の標準化と視認性の確保
そのため、ドグリー語やボド語、マニプリ語、シンド語などは紙幣に登場していません。
インドは**「Unity in Diversity(多様性の中の統一)」**を国のモットーに掲げており、言語の多様性もその重要な柱の一つです。紙幣に多言語を載せることは、全ての民族・言語コミュニティに対する敬意の表れでもあります。
これは単なる実用的な表記ではなく、“ことば”を通じた文化的包摂の象徴とも言えるでしょう。
インドの紙幣に書かれた17言語は、単なる金額表示ではありません。そこには、言語的な包摂と誇り、文化の多様性への敬意が込められています。
1枚の紙幣を通して、インドという国がどれだけ多様で豊かな言語文化を持っているかを、私たちは読み取ることができるのです。